amiteeのほげほげ日記

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「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」

マイケルはそれなりに好き、というわたしと、マイケルと聞けば大興奮、のヤヨイさん。10月28日の公開から2日後の30日、ヤヨイさんの「マイコーの映画、行くよね?」のお誘いに乗り、仕事帰りに映画館へ行ってきた。
いつも参考にしている★前田有一の超映画批評★を見てみると、ライブのメイキングだと思って観ないとフラストレーションが溜まる、とある。ライブ本番の映像ではないのだから、パフォーマンスの質には期待すべきでなく、他のところに着目すべしということのようだ。観ると確かにその通りで、バックのダンサーやミュージシャンがかなり本気でやっているように見える中で、マイケルはちょっと軽く歌って踊って、というふうにも見える。しかしそれでも、彼のパフォーマンスはかなりのクオリティ。つまりそれまでの間に、それだけハードな練習をしていたのだろう。リハーサルはあくまで、メンバーとどうやって合わせていくかという練習をするところで、自分自身のパフォーマンスを練習する場所ではないだろうから。
けれどいちばん驚いたのは、そういったパフォーマンスどうこうというよりも、マイケルの人柄の良さであった。大スターというのはえらぶってワガママ放題しているもの、という脳内図式を見事に覆す、素晴らしい驚きである。自分のコンサートに力を尽くしてくれている人々に感謝を忘れず、皆で一緒に創り上げていこうと声をかけて、何かを要求するときも優しい口調で語りかける。自分の創りたいものに決して妥協を許さない一面で、どうしたら皆がそうしてくれるかを考えているように思った。映画冒頭のインタビュー部分で、オーディションを勝ち抜いたダンサーたちがマイケルと一緒にステージに立てる喜びを涙ぐみながら語っていたけれど、涙ぐんでいたのはマイケルが憧れの大スターだからというだけでなく、そういった人柄も、彼らを惹きつけていたのではないか。最後のほう、皆で手をつないで輪になって、マイケルが言葉をかけるところでも、彼が本当の本気でこのコンサートをやり遂げようとしていたことがとてもよく伝わった。力のある言葉だったと思う。
ほんとうに、本番の公演が観てみたかった。ほしはいつつ。映画を目的として作られた映像ではなかったし、いろいろな思惑もあるだろうから、映画としての出来は判断できないけれど、心動かされるいい映像ばかりだった。

Thriller

Thriller

このアルバムに入っている Human Nature という曲が映画の中で出てきていたのだけど、これまで知らなかった曲だったせいもあってかとても良かった。CDで全曲通して聴いてみたいと思っている。