amiteeのほげほげ日記

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知らなかった風景を知る

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カメラを手に入れてからというもの、かなりの頻度で写真を撮りに行くようになった。ほとんど毎週末と言っても良いくらいである。そしてそれとともに、同じ秋田で写真を撮っている方たちの作品を見せてもらう機会も増えた。自分も撮るし、ひとの写真も見る。すると気がついたのが、これまで自分が知らなかった故郷の風景がたくさんあったのだということ。

写真を趣味にしていない人でも、梅がとてもきれいに咲く神社とか、じつはすごくきれいに桜が咲く公園とか、長年続く地元のちいさな(でもだいじな)お祭りとか、そういうことを知っている人はたくさんいるのだと思う。でも自分にとってはどれも初めて知る風景で、だからとても新鮮で、そして魅力あふれるものだったのだ。

これまでも、他人の撮った写真は見ていた。けれど見るのとやるのは大違いとはよく言ったもので、いざ自分で撮ってみると、まったく思うようにいかない。まあ、当然の話である。それでもどうにか格好良く撮れないものかと、試行錯誤しながらミラーレスのちいさな液晶を何度も何度も覗いていたら、徐々に、自分のこころが何に動かされたのかを見つめるようになった。同時に、他人の写真を見て、その人が何にこころを動かされたのかも考えるようになった。そうしていたら、わたしの知らなかったすてきな風景が、すぐ近くにたくさんあったことに気がついたのだった。残念ながら技術がまったく追いつかず、それを伝えることができていないのだけれど。

たぶん技術はずっと、「追いつかない」と思いつづけるのだろう。だから昨日より今日、今日より明日、少しずつでも、自分のこころが今よりたくさん伝わるように、楽しみながら悩みながら、試行錯誤していきたい。一年後、今の自分が撮った写真を、赤面しながら見るようであれば良いと思う。